委員会設置の趣旨

委員会設置の趣旨

日本学術振興会産学連携委員会「R031ハイブリッド量子ナノ技術委員会」は、ナノ物理、ナノ材料科学、デバイス物理などに立脚して、量子技術のフロンティアを開拓するとともに、その知見を広く産業界・社会に展開し、新しい科学分野や応用分野を開拓すべく、様々なバックグラウンドを持つ産官学の研究者・技術者が検討する委員会です。具体的には、以下のテーマを産学で議論するための研究会を開催し、将来ビジョンを醸成・共有することを目的とします。

1)量子技術:量子情報を持つ物理量(電子、スピン、光子、フォノンなど)の制御・伝送・ハイブリッド変換など量子技術の基礎となる概念から、具体的な応用までを俯瞰し、量子計算や量子通信のみでなく、従来にない高感度量子計測などの応用を検討して参ります。
2)ハイブリッド技術・ナノ技術:異なる物理量間のハイブリッドな変換やハイブリッドな材料の組み合わせで実現する新機能を探索します。
3)ナノ電子材料:上記のような様々なハイブリッド量子ナノ技術を支える新ナノ電子材料の探索を行います。
4)ハイブリッド量子ナノ技術の応用:ハイブリッド量子ナノ技術で実現できる高感度計測技術などの新しい応用を探索します。特に、生体・バイオ応用は、様々な可能性を秘めており、集中的に討議します。

【取り組むテーマ】
・新しい情報処理・通信用量子デバイスの基礎
・量子演算・量子通信に向けた量子技術
・新しいコンピューティング技術
・ハイブリッドナノ材料の探索
・超高感度センシング技術
・生命現象の解明、医療・健康への応用

【目指す将来の科学・技術の方向性】
・超高精度・多機能・省エネデバイス
・新たな情報処理・通信
・生物学・医学・健康への展開
・脳科学・ロボット・AI・安全安心